ホームページ タイトル
システムズ・デザイン

   「人間の特性を考慮した、汎用的なシステム設計方法論の構築」

コンピュータシステムを開発する時には、プロジェクトを円滑に進めるだけでなく、システムが利用され、快適に運用されるための設計が不可欠である。このことは、コンピュータシステムの開発だけでなく、社会システムをはじめとする一般的なシステムにおいても類似している。そこで、コンピュータシステム開発の知見を基礎とし、社会システムをはじめとする一般的なシステムの設計においても有効な設計方法論の確立を目指している。なお、システムは、人間が中心として関わるものであるため、人間の特性を踏まえて設計していくことが不可欠である。

システムをデザインし、実現するための大枠の手順を以下の3つに分けて考えている。

  1. ○○をシステムとして、その構造を理解する。
  2. 夢と信念を持って、新しい○○システムを設計する。
  3. 新しい○○システムを実現する。

 これらを実現する方法論を研究しています。 


 上記のシステムズ・デザインと関連することがらでああるが、特に、社会をシステムとしてとらえ、モデル化する方法を考えてみたい。
 日本では、SE(Systems Engineer) に対する評価が、米国内での評価に比べ低いと言われている。また、システムズ・エンジニアリングもしくは、ソフトウェア・エンジニアリンについても一般的な認知が低い。
 ソフトウェアエンジニアリングの世界には、フローチャート、E-R図、状態遷移図、ペトリネットなど、モデル化する場合に利用可能な図があり、また、考え方として、プロセス指向、データ指向、オブジェクト指向などが開発されてきた。これらは、企業の仕事(業務)をプロセス、データ、オブジェクトの視点からモデル化し、ソフトウェアやシステムを開発するために利用されてきた。これらは、一般的にソフトウェアやシステムを作成するための方法論である。そのため、通常は、その目的にしか利用できないと考えられがちである。しかし、システム開発が対象としてきたのは、仕事(業務)という非常に抽象的なものである。それは、物理的なものだけではなく、行動や概念など、抽象的なものも含めて対象としている。このことが、建築や機械の設計と違う部分でもある。この抽象的な概念を含めたモデリングとして発達してきたソフトウェア・エンジニアリングのモデル化技法は、ソフトウェアを作成するだけでなく、実は、社会のモデル化、理解、制度設計にも役立つものである。

キーワード:

 
 

 
Kino Research Laboratory, 2011-2018.