The 1st Conference on Methodologies for Innovation and Sustainability

第1回カンファレンスは終了しました。
  会議の目的

 宇宙が誕生して約150憶年、地球が誕生して46億年、生物が誕生して44憶年と考えられている。約44憶年前、生物は自らを複製する能力を手に入れた。そして、複製時のゆらぎ等によって多様性を有し、自然淘汰による長い時間を経て、現在の多様な生物が存在する美しい地球を誕生させた。
 ところで、現代社会は、過去にないほどに変化が激しい。そのため、生物が進化してきたのと同様の十分な試行錯誤の時間を持つことができない。ひとつの世代期間内においても、変わりゆく環境に合わせて変化していくことが求められる。 このようなことは、ビジネスの世界において顕著である。
 このことを背景に、現代社会では、主体的な変化、すなわちイノベーションの創出が期待されている。偶然による多様性と、膨大な量の試行錯誤の中から選択するという時間はない。主体的に目標を設定し、その目標に合致するように自己、組織、持てる技術を変化させていく能力が求められている。しかしながら、主体的にイノベーションを確実に創出するのは難しく、現時点において確かな方法が存在するわけではない。
 また、別の視点に立つと、地球環境は人類の手によって急速に変化している。その変化は、生物の種としての変化可能な速度を超えているのではないかと考えられる。そのため人類および地球上生物がこの地球でよりよく生きていくために、環境を破壊しないという意図的な関与が必要となる。
 イノベーションと持続可能性は、相反する方向性にも見えるが、人類が生物の種としての進化の速度を超えて解決すべき課題である。そこで、本シンポジウムでは、イノベーションと持続可能性に対して、意図的にそれらを可能にしていくための技法をテーマに会議を開催する。

 2020年6月 

 
The 1st Conference on Methodologies for Innovation and Sustainability