川口教会

大正1920年、大阪市西区川口一

ジャッキアップ工法
による修復作業

 大阪の川口に神戸と同じ様に外国人居留地があったことは、ご存じでしょうか?その川口居留地で当時の面影を残す最後の洋館が川口教会です。しかし、阪神大震災のため、床面が沈み、最大50センチのずれが生じて傾き、屋根が崩れました。そのため取壊される予定となりましたが、市民団体や信徒の保存を求める声で、教会が、約3億円の資金を集め、修復工事が進められる事になりました。工事には、(株)一粒社ヴォーリズ設計事務所が参加しています。
 
 修復作業は、ジャッキアップ工法で行われました。設計図が残っていなかったため、金多潔・京都大学名誉教授をはじめ学者4人が手弁当で技術面をバックアップ。学生を動員して煉瓦を一つ一つ数え、古い写真をコンピュータで解析し、設計図を作成しました。

 川口基督教会の設立は、1881年。現在の礼拝堂は、1920年(大正9年)、米国人技師の設計で立てられました。

写真:1997年5月
参考文献:読売新聞大阪版


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